大自然に触れて、様々な生き方や価値観に触れる

下呂ふるさとワーキングホリデー生:山﨑 莉鼓さん(大学生)
受入れ事業者:ソラノイエ 農村滞在型の宿 滞在先:ソラノイエ 農村滞在型の宿

■今回、下呂ふるさとワーキングホリデーに参加したきっかけを教えてください。

 現在大学2年生ということもあり、将来のことを考える中で、自分の興味・関心をノートに書き出してみました。すると、古民家、ゲストハウス、自然、地域交流など思っていた以上に自分があらゆることに興味を持っていることに気が付きました。そこで、この興味をさらに深めてより現実的な目線から将来のことを考えたいと思いました。そのためには、やはり実際に経験することが1番だと思い、自分の興味にあったプログラムを探すことにしました。初めての経験だったため、現在住んでいる場所からも行きやすい範囲内かつ自分にとって未知の場所だった下呂市に目を向けて滞在先を探す中で、「ソラノイエ」を見つけました。宿の運営や自然とともに暮らす生活、地域の方との交流など、自分の興味にぴったりな内容を見た瞬間に「これは挑戦するしかない。」と感じ、参加を決めました。

■期間中は、どんなお仕事をしましたか?

農作業に関しては、畑を耕して野菜の苗を植えたり、田んぼの草刈りをしたりしました。田んぼでの作業は泥に足を取られたり、長時間同じ体勢だったりしたことが大変でした。若い自分たちでも大変だと感じたことを、ご高齢の農家さんがいつもしているのだと思うと本当に尊敬するとともに、若い働き手の重要性を感じました。また、9月に入り、もち米の収穫もお手伝いさせていただいたのですが、一つの稲からこれだけしか取れないのかということを知り、自分のもとに食材が届いて食べられることに対してより感謝しようと感じました。農作業を通して、自分が関わった作物の見る目線が変わり、育ってくれたことに感謝するようになり、以前よりもご飯を美味しくいただけるようになりました。  また、宿泊準備や片付け、さらには海外からのお客様の対応もする機会があり、慣れないことではあったのですが、思いがけず国際交流までできて良い経験となりました。  さらに、キノコの菌をつけた木を山へ植えに行ったり、トマト農家さんでトマトの収穫や選別のお手伝いもさせていただきました。  この期間中にした全てのことが私にとって新鮮で知らないことだらけでした。2週間という短い期間の中でこれだけ多くのことを経験することができ、本当に貴重な時間を過ごすことができました。

■滞在中の暮らしは、どうでしたか?

 毎日心から居心地が良いと感じていました。
見知らぬ土地で、初対面の人と共同生活することが初めての経験だったため、当時は少し不安を抱えながら参加しました。しかし、中桐さんを含めた同じ滞在先だった方々や地元の方々はとても温かく迎え入れてくださりました。この2週間をとても素敵な方々に囲まれて過ごすことができました。みんなで食事の準備や片付け、洗濯などの家事を協力しながら行うことも、普段一人暮らしをしている私にとっては新鮮で温かく感じました。休みの日には温泉街や付知峡へ観光に行き、下呂市の魅力を堪能しました。また、家にいる時には楽器を弾いたり本を読んだりなど各々好きなことをしている時間もあり、その何気ない時間もおばあちゃんの家に集まったような居心地の良さがありました。 「ソラノイエ」で暮らす中で感じたことは、「自然と共に生きている」ということでした。今回私が参加した期間は、8月下旬から9月上旬のちょうど夏から秋の移り目でした。9月になり、秋の風を感じたり虫の声を聴いたりしたことが、都会よりも田舎にいるほうが敏感に季節の移り目を感じることができて、自然と共に生きていると感じました。また、農作業終わりに川に入ったり、道路にみんなで寝そべって満点の星空を眺めたり、ベランダで夕日を見ながらぼーっとしてみたりして自然に触れて過ごす日々は、普段スマホばかりを見て過ごすことの何+倍も心が踊って幸せだと感じていました。ここでの暮らしを経て、自分はこんなにも自然が好きなんだということを認識し、将来はこのように自然を身近に感じながら暮らしたいと思うことができました。

■地域の方々とはどんな交流がありましたか?

 「ソラノイエ」では、ご飯を一緒に作って食べたり、温泉に連れて行ってもらったりなど、親戚が遊びに来たかのように本当に気さくに温かく迎え入れてくださりました。また、「ソラノイエ」に訪れた地域の方とも夜まで色々なお話をする機会がありました。「ソラノイエ」以外では、地元の花火大会に連れて行ってもらったり、モルック大会に参加したり、古民家カフェの「kaung day」さんにお邪魔させていただいたりしました。地域の方々との交流を通して感じたことがありました。それは、外から来た人に対してとてもオープンな雰囲気だということです。どこに行っても本当に温かくて居心地が良かったです。

■今回の滞在を一言で表すと?

 「触れる」: 大自然に触れて自分が自然が大好きだということなど自分自身について知って、たくさんの方々と交流して様々な生き方や価値観に触れることで自分の将来についてより深く広く考えることができたからです。

■今回の滞在で得た学びやこれからの人生で生かしていきたいこと

 今回の滞在で、多くの方々と交流して話を聞き、様々な選択肢があり、生き方は人それぞれだということを知りました。これから就活などで将来について考えていくようになりますが、何がしたいのかなどきちんと自分自身と向き合うと同時に、選択肢は一つではないと学ぶことができたので様々な可能性を考えて広い視野から考えていこうと思いました。  また、今回の参加にあたって人間関係について不安があったのですが、実際参加すると自分と価値観や関心が似ている方が多くいたため、とても馴染みやすい雰囲気を感じました。そのため、今後自分の興味のあることを見つけた時には、「そこに集まる人は似たもの同士だ。」と考えて迷わず参加しようと思いました。  さらに、今回のワーキングホリデーで多くの方々と交流して、様々な生き方を知ったり、新たな学びを得たりしたことで、もっと自分も人に対してオープンになって交流しようと思うことができました。