わたしにとっての道しるべ

下呂ふるさとワーキングホリデー生:近藤 万由子さん(社会人)
受入れ事業者:NPO法人 みらいろ 滞在先:近隣の賃貸物件

■今回、下呂ふるさとワーキングホリデーに参加したきっかけを教えてください。

大学生の頃から地域に関わることが好きで、様々な場所を訪れていました。以前からふるさとワーキングホリデーに興味があったのですが、大学時代はコロナの影響で参加するタイミングを逃してしまいました。 一度就職したものの、仕事のギャップと慣れない生活から体調を崩してしまい、退職することに。少しずつ元気を取り戻してきた今、大学時代に叶えられなかった思いを叶えたい!と、地域に飛び込みました。 もともと文章を書くことや読むこと、自分にはない価値観を知って、自分の言葉で表現することが好きでした。改めて自分と向き合うなかで「書くことを仕事にしたい」という想いに気づき、今回みらいらさんとご縁があり、下呂を訪れることに決めました。

■期間中は、どんなお仕事をしましたか?

私が主に担当させていただいたお仕事は、ふるさと納税サイトに掲載する企業さんの紹介ページと「下呂スタイル魅力発信プロジェクトPOKAPOKA」の記事作成です。 ワーホリ期間中に、様々な事業者さんのもとへ伺い、取材や写真撮影などを行いました。 毎日のようにたくさんの場所に連れて行っていただき、本当に貴重な体験でした。 そのなかでも、特に印象的だったことは2つあります。 1つ目は、洋菓子店「ジークフリーダ」での取材です。地元への想いや季節感を大切にした商品づくりのこだわりまで、たくさんのお話を聞かせていただきました。 「ジークフリーダ」という店名が、店主さんの留学先のホストファミリーのおばあさんの名前から名づけられたというお話を聞き、とても温かい気持ちになりました。 緊張しましたが、職場の方に「自然な会話の流れを意識することが大事」とアドバイスをいただき、それを活かして楽しみながらお話を聞くことができました。 お店のケーキも食べさせていただいたのですが、本当に絶品でした!

2つ目は、「筋骨めぐり」と「4つの滝」ツアーの取材です。 「筋骨めぐり」では、「本当に通っていいの?」と思うような、地元の人たちが日常で使っている細い「筋骨」と呼ばれる道を歩きました。今でも使われている共同の水場や昔の銭湯など、地元の人の暮らしと歴史を垣間見ることができてとても面白かったです。 「4つの滝」は、それぞれの滝ごとに違った魅力があり、自然のパワーを実感しました。滝の近くは夏でも涼しく、疲れが気にならないほど癒されました。 ツアーに参加するのは初めてでしたが、ガイドさんの面白い解説で町の魅力を知ることができ、取材のことを忘れてしまうくらい楽しい時間でした。 毎日のように取材があって目まぐるしい日々でしたが、こんなにも夢中になって書くことができて、本当に貴重な体験でした。下呂の魅力を沢山知ることができました。

■滞在中の暮らしは、どうでしたか?

ワーホリ期間中は、職場近くの一軒家に滞在しました。人生初のひとり暮らしということもあり、慣れない環境での生活に最初は戸惑いもありましたが、一瞬で下呂のとりこになりました。朝起きて川沿いの公園でぼーっとしたり、夕方涼しくなってから温泉街をお散歩したり。どこを歩いても景色が良くて、毎日歩くのが楽しかったです。何気ない日常の瞬間が、本当にしあわせでした。 週末は下呂温泉で湯めぐり手形を購入して温泉に入ったり、自分のペースで満喫できたのもよかったです。心ゆくまで温泉に浸かり、お風呂上がりに飲んだコーヒー牛乳は格別でした。 ワーホリ生との交流会では、人生初のSUPとカヤックを体験させていただきました。 難しかったですが、湖の上でのんびり過ごす時間はとっても癒されました。 夜からワーホリ生と一緒に、自宅近くのカフェでお茶をしながらゆったりとお話できたのも、いい思い出です。

■地域の方々とはどんな交流がありましたか?

下呂のみなさんは、本当に地元愛に溢れた温かい方々でした。 職場のみなさんは出勤するたびに「困っていることはない?」と声をかけてくれたり、役場の方や事務局のみなさんがサポートしてくださったおかげで、安心して楽しく生活することができました。 休日には、職場の方のお誘いで高山の盆踊り大会に参加しました。飛騨高山の伝統民謡「飛騨やんさ」を飛び入り参加で踊りました。初めてでうまく踊れるか不安だったのですが、周りの人との一体感を感じられてとっても楽しかったです。 地元の方が主催のモルック大会にも参加しました。私は投げるのがものすごく苦手で変なところに飛ばしてばかりだったのですが、ミスをしても同じチームの方々が明るく励ましてくれてとっても楽しめました!(笑) 私の地元にはこういったイベントがないので、地域の人同士で気軽に集まれる場があるのは素敵だなぁと思いました。

■今回の滞在を一言で表すと?

わたしにとっての道しるべ

■今回の滞在で得た学びやこれからの人生で生かしていきたいこと

下呂での2週間の生活が、わたしにとっての理想の暮らしです。 朝日とともに目覚め、様々な人と交流し、夜になったら眠る。豊かさとは、こういうことなのではないかと思いました。 職場の方やワーホリ生、下呂で出会ったみなさんのお話を聞いて、本当にいろんな考え方や生き方があり、それぞれが自分の思いを持って行動している姿に大きな刺激を受けました。 今後、どのように暮らしていくかは定まっていませんが、迷ったときには下呂での暮らしを思い出して、わたしらしく進んでいきたいと思います。下呂に来ることができて、本当によかったです。 下呂で出会ったみなさんに、またいつか再会できますように。