下呂ふるさとワーキングホリデー生：根本 貴斗さん（大学生）
受入れ事業者：ソラノイエ 農村滞在型の宿 滞在先：ソラノイエ 農村滞在型の宿
■今回、下呂ふるさとワーキングホリデーに参加したきっかけを教えてください。
今回の滞在先であるソラノイエは、私の将来の理想に近い生活を送っていたので参加しました。理想の生活が田舎で畑を作り半自給自足の生活を送ることです。実際に生活してみて将来本当にやりたいのか、問題点などはあるか、逆に自分には何ができるかなどを経験を通して考えたいと思いました。今後、移住を考えていますので下呂市も選択肢の一つとして考えられたらいいなと思い切って参加しました。
■期間中は、どんなお仕事をしましたか？
主に農作業で、もち米を刈ったり、稲周りの雑草を刈ったり、畝づくりやかぶ、大根、人参の種まきをしました。短時間ですがトマト農家さんでのトマトの収穫も経験させていただきました。宿泊者がいるときは、宿泊の準備や片づけなどの作業も行いました。障子貼りなども行い、百姓のようなお仕事内容でした。
■滞在中の暮らしは、どうでしたか？
とても居心地がよかったです。カーテンがなく遮るものが少ないため朝、昼は家に差し込む光で生活をしたり、クーラーはありませんでしたが２週間何の不便もなく過ごせました。開放的でベランダで黄昏たり、ウクレレの練習をしている時間はとてもゆっくりと流れる時間を楽しんでいる気分でした。また昨年収穫したお米を土鍋でたくさんいただいたり、畑でとれたお野菜が毎食並んでいて、食事の度に感動していました。 またコンポストを利用し、生ごみを有効活用したり、石鹸や洗剤は無添加の物を使用したりと、自分たちが食べる物、使うものの背景を改めて考えるきっかけとなりました。当たり前になっていることに対して向き合えた気がします。
■地域の方々とはどんな交流がありましたか？
基本的には事務局の方々との交流が多かったですが、その中でも特に印象的なのが、合掌村での芸妓さんと舞妓さんとの交流です。「国宝」を見た後だっただけに、興味があり、実際のお辞儀の仕方や扇子の使い方など短い間でしたが貴重な経験をさせていただけて嬉しかったです。練習中にも関わらず温かく接して下さりました。また、舞妓さんは下呂市の地域おこし協力隊とお聞きし、色々な関わり方があるのだと視野が広がりました。
■今回の滞在を一言で表すと?
「循環」です。環境や生き物に優しくし、その与えてきたものが返ってくるという、自然との「循環」もありますが、一番は人と人との「循環」が大きいと感じました。滞在の中でよく耳にしたのが「今度は自分がやるよ」とか「代わりにこれやるね」でした。料理を作ってくれた時は皿洗いを率先したり、それぞれ得意なこと不得意なことはあるので、自分にできることを探していて、与えられたものは返したり、また他の人に与えるという「やさしさの循環」があり素敵な空間だったと感じました。
■今回の滞在で得た学びやこれからの人生で生かしていきたいこと
今回、将来の理想に近い生活を送り、将来のイメージが少しではありますができました。川や山、そして温泉が近くにある生活がこんなにも自分に合っているのだと気づきました。化学肥料や農薬を使用しないとこんなにも生き物がいるのだと知り、これから自然とできるだけ共生していく暮らしをしたいと思いました。自然から必要以上にとらず、自分たちが使ったもの、あるもので回していくという生活を自分も送っていきたいです。 観光ではなく地域に根づく生活を通じて、下呂市は温泉だけでなく景観、自然、人が素敵なのだと知ることができました。都心部のように、商業施設や観光地というのは少ないとは思いますが、自分にとって魅力的でした。今ではSNSが普及しているにもかかわらず、下呂市については温泉しか知りませんでした。下呂市だけでなく、まだまだ自分の知らない魅力であふれた地域を他の人にも知ってもらいたいなと思うようになりました。その方法はどんな形であれ、実行に移していきたいです。
