
下呂ふるさとワーキングホリデー生:石原 歩佳さん(大学生)
受入れ事業者:ソラノイエ 農村滞在型の宿 滞在先:ソラノイエ 農村滞在型の宿
■今回、下呂ふるさとワーキングホリデーに参加したきっかけを教えてください。
一年半ほど前にスローフードの大切さを感じる出来事があり、昨年9月から今年3月にかけて兵庫県神戸市の農家さんのもとで半年間農業ボランティアをしていました。 農業を通して食べることや生きることの喜びを実感し、本当の豊かさやプロセスの大切さを学ぶことができた一方で、特に都市部における「生産者と消費者の距離」や、「人々と自然のつながりの希薄さ」を強く感じるようになりました。 この現状に危機感を覚え、自分には何ができるのだろう、現代の私たちに必要なものは何だろうと考えることが増え、今年の4月~5月にはパーマカルチャーを学びました。 その中で、里山でのすでにある資源を生かす暮らしや その暮らしに根付いた文化、受け継がれてきた伝統などをより深く知りたい、感じたいと思うようになりました。 そのタイミングで家族からふるさとワーキングホリデーの存在を教えてもらい、参加させていただきました。
■期間中は、どんなお仕事をしましたか?
田んぼの草刈りや宿泊準備・片付け、畑での種まき、萩原でのゲストハウスに向けての解体作業、障子はり、トマト農家さんが所有されているビニールハウスの片付け、もち米の収穫作業、原木きのこの植え付けなどを体験させていただきました。 自然と調和したお仕事ができること、自然の恩恵を感じながら暮らすように働けることの魅力を強く感じることができた2週間でした。自然に触れながらかく汗はすっきりと爽快感を覚えました。体力を必要とする作業もあり、中桐さんのパワフルさに脱帽しました!


■滞在中の暮らしは、どうでしたか?
自然豊かな下呂市に来て、地域の人々の温かな繋がりを肌で感じることができて、頭も心もクリアになった2週間でした。 ともにワーホリ生としてソラノイエさんでお世話になっていた3名のメンバーやWWOOFという制度を利用して滞在されていたフランスから来られていたお二人との生活も温かさ、優しさ、思いやりに溢れたものでとても愛おしい空間・時間を過ごすことができました。 このような素晴らしい日々を送ることができたのは間違いなく中桐さんの思いやり、ご配慮のおかげでした。また、中桐さんの明るさや何事にも前向きな姿勢から多くのことを学ぶことができました。

■地域の方々とはどんな交流がありましたか?
まず、今回の2週間は下呂市の地域振興課の方々に大変お世話になりました。お忙しい中下呂市のおすすめスポットや魅力について多くのことを教えてくださったおかげで観光という形で訪れた場合よりもディープに下呂市を味わえたように思います。 また、滞在中に開催された上原ささこい祭りで行われた花火大会・せんご投げやモルック大会などに参加させていただいたのですが、地域の方々の温もり・愛情に触れて大変感動を覚えました。「何を得られるか」ではなく「何を差し出せるか」という姿勢で人々が繋がっているように感じました。現代はスマートフォンなどで簡単に遠くの人や場所にアクセスできますが、オフラインだからこそ感じられる温もりや安心感を下呂で知ることができました。


■今回の滞在を一言で表すと?
つながり、循環、ぬくもり、安心…様々な言葉が思い浮かびますが、一番は「希望」です…!
■今回の滞在で得た学びやこれからの人生で生かしていきたいこと
今回の滞在中に、改めて自分が目指す像やこれからの生き方について見つめなおすことができ、「無条件に豊かさを与え、ありのままの私たちを受け入れてくれる自然を守りたい」、「手間を惜しまず、日々の暮らしを大切にしたい」、「本当の豊かさとは何か追究し続けたい」といった想いが強まりました。また、ソラノイエの魅力を知るほどに、私もいつか「自然の豊かさ」や「心の底から満たされるような温かい気持ち」、「希望を見出せる場所やサービス」を提供したいと思いました。現在はまだいくつかのキーワードが散らばって存在している状態なので、これから私なりの道を見つけられるよう挑戦を続けていきたいと思います。 また、山内下呂市長がおっしゃっていた「都市部では社会の歯車のひとつになってしまうが、地方ではひとりひとりの存在感が非常に大きくなる」という言葉がとても印象に残っています。いずれ、地方を拠点に生活を送りたいと思いました。

