下呂ふるさとワーキングホリデー生:塚本嵐士さん(大学生)
受入れ事業者:森林生活 滞在先:民宿つりがね屋
■今回、下呂ふるさとワーキングホリデーに参加したきっかけを教えてください。
漠然とした憧れから大学入学を機に上京してみたものの、半年も経つ頃には人の多さや大都市独特の空気感に馴染めない違和感を覚え始めました。そこで別の地域の空気感を知りたいと思うようになりました。経済的負担をなるべくかけずに地方へ足を運ぶ方法を模索している中、働きながら暮らせる「ふるさとワーキングホリデー」に関するサイトを見つけ、訪れたことのない下呂市でのワーホリ参加を希望しました。
2週間とまとまった期間を取ることがなかなかできず、大学1年生の頃から参加しようと考えていたものの、結局4年生で初めて参加することになりました。
■期間中は、どんなお仕事をしましたか?
写真・動画の撮影やSNS投稿の作成、ウッドチップの検品・梱包作業に携わりました。ちょうど新機材導入や中学生が職場見学で訪れるタイミングであったため、設置の様子やこども達がウッドチップに興味を示している様子を撮影しました。また、撮影した映像を使用してインスタグラムでの日常的な投稿を考えたり、バズりそうなネタを考えたりしました。具体的には、機材導入・職場見学の様子ウッドチップの活用方法やアロマオイルを使った企画、ホームページに掲載されている情報のまとめなどです。
■滞在中の暮らしは、どうでしたか?
川や山がすぐ近くにある場所で、2週間もの間滞在したことはなかったため非常に新鮮でした。何より人と異臭と騒音が少なく、ひとりだと寂しい感じもしましたが、落ち着いて暮らすことができました。
自分は普段から相当歩く人間のため、1キロ離れたコンビニや3キロ離れたコインランドリー、定食屋に行くことは特別苦ではありませんでした。飛騨萩原の旅館から8キロほど歩き、疲れ切った身体を下呂温泉に浸らせた時の快感は忘れられません。
■地域の方々とはどんな交流がありましたか?
最終日前日、職場の方のご家族に「小坂の滝めぐり」や「馬瀬川花火大会」に連れて行ってもらいました。私は昔から人見知りで、若干の躊躇いがあったのですが、開けた親切で受け入れていただき馴染むことができました。何から何まで大変お世話になり、自分もこんな鷹揚な人になりたいという気持ちが込み上げてきました。
花火大会後には地元の方と飲みながら談笑する機会があったのですが、そこでも自然に会話することができました。普段の生活と会話内容とが近しく、頭でっかちに陥ることなく身体感覚捨てずにいるためか、皆活き活きとしている印象を受けました。私も同じく活き活きとした生活を送りたいです。
■今回の滞在を一言で表すと?
“春休み”
■今回の滞在で得た学びやこれからの人生で生かしていきたいこと
腰をすえることの大切さを学びました。交流した地域の方々の多くは、自分に比べてあれやこれやに振り回されていないため、落ち着いて人やものと接することができるのだと思います。頭であれこれ想像してビクつき、どうでもいいやという覚悟がなく不安なためにうまく話せない人見知りも、腰を据えた大人な人間には無縁ということを実感しました。
これからは、刺激に対していちいち大袈裟な反応をみせたり、好きなものだけを追って嫌なものはとことん追い払ったりする腰のグラついた未熟な人間から、成熟した大人を目指したいです。