「未知との遭遇」を通して自分自身を見つめ直す。

下呂ふるさとワーキングホリデー生:佐古 竜太郎さん(大学生)
受入れ事業者:一般社団法人 ひがし村(下呂市金山町) 滞在先:地域の空き家にてステイ

■今回、下呂ふるさとワーキングホリデーに参加したきっかけを教えてください。

都心ではなかなか会えない現地の人との交流を求めて参加しました。ずっと都心にいたので地方の暮らしに興味があり、そこに住んでいる人はどのような考えを持っているのかに興味があって参加を決めました。他にも、農業を実際に体験してみたかったことも参加の理由です。

■期間中は、どんなお仕事をしましたか?

大きく分けて3つのお仕事をしました。

一つ目に廃校になった小学校の活用を通したまちづくりです。小学校でどのような企画を実施すれば人が集まるような場所になるのかについて意見を出し合ったり、パンやジャム作りのイベントに参加して町の人と交流をしたりしました。

二つ目にトマト農家での作業をお手伝いさせていただきました。トマトの収穫から始まり、花がら取り、下葉かきなど様々な作業を早朝から行いました。トマト農家の実情ややりがいなどを学びました。

三つ目にカヤック・サップのツアーガイドをしました。ダム湖があり、その湖で行っているカヤック・サップのツアーに同行し、お客様と湖を堪能しました。レジャーで訪れるお客様と交流をしたり、スムーズにカヤック・サップを楽しめるように体験の補助をしました。

他にも草刈りをしたり、一日だけ牧場体験をしたりしました。

■滞在中の暮らしは、どうでしたか?

自立した規則正しい生活を送ることが出来ました。これまでずっと実家暮ら

しだったので、空き家で自炊や洗濯など様々な事を自分自身で行わなくてはなら

ず、同じワーホリ生と協力してこなしました。

また、仕事自体が自然に寄り添って成立するものが多く、生活のリズムが整いやすかったと思います。夜型だった私も次第に朝型の生活をしていたので、とても健康的な暮らしをしていたのかなと思います。

■地域の方々とはどんな交流がありましたか?

移住して新しく事業を立ち上げた地域おこし協力隊の方や、廃校になった小学校にイベントで遊びに来た現地の家族連れの方など本当に沢山の方との交流がありました。特に、移住してきた方は絶対にブレない価値観を持っていて、自分がこの町でどのように過ごしていきたいのかという明確な目標を掲げていました。これまでの経験談や移住することになったきっかけの話はとても興味深く、常に目的意識を持ち続け精力的に取り組んでいく姿勢を学びました。

また、地域の方々が優しく迎え入れて下さり、食べ物の差し入れを頂いたり、お話をさせていただく機会を設けて頂いたりととても助かりました。

最終日は関係者の方とBBQをしてとても楽しい思い出を作ることが出来ました。

■今回の滞在を一言で表すと?

「未知との遭遇」です

これまでやったことのないような経験、出会ったことのないような考えを持つ人との交流を通して、自分自身を見つめなおすとても良いきっかけになったと思います。

■今回の滞在で得た学びやこれからの人生で生かしていきたいこと

ワーホリに参加する前は、都心で就職して仕事をこなし休日に余暇を楽しむという生活を送るというケースが浸透していた社会で過ごしていたため、それ以外の選択肢が見えずに将来を考えていました。実際に金山町に足を運んだことで、仕事の可能性がより広がったと思います。移住してきた方の中には、仕事が趣味や娯楽になっている方や日々の生活リズムの一部になっている方が多く、このような仕事の仕方もあるのだなと肌で感じることが出来ました。

これから就活が本格的に始まってくる中で、この時期にワーホリに参加したことは大きな意味があったと思います。大学3年生の夏ということでワーホリに参加することで他の就活生と差が出来てしまうのではないかという不安もありましたが、振り返ってみるとこのワーホリが自分なりのインターンでした。仕事への考え方を見直し、何かしらの方法で地方に関わるような仕事をしたいと思えました。これからは自分の興味を軸に就活を進めていきたいと思います。