活き活きと働き、支え合うお母さんたちの姿から見えたもの

下呂ふるさとワーキングホリデー生:岩本 真理さん(大学4年生)
受入れ事業者:NPO法人みらいろ (下呂市森) 滞在先:Gerobal hostel

■今回、下呂ふるさとワーキングホリデーに参加したきっかけを教えてください。

就職活動が終わり、卒業までの時間を自由に過ごせるようになったことがきっかけです。
以前アメリカやタイに留学していたことから海外に行きたい気持ちもありましたが、コロナウイルスの影響があり、日本でまだ行ったことない県や場所に行ってみようと思いました。また、女性活躍や子育て世代の働き方を推進し事業を行う「NPO法人みらいろ」に興味がありました。

期間中は、どんなお仕事をしましたか?

大きく3つの仕事を行いました。

1つ目はワークショップでの子供の託児です。みらいろでは定期的に、子供を連れて気軽に参加し交流を広げられるイベントを開催しています。今回は専門の講師の方を招いての刺繍のワークショップで、キッズスペースでまだ言葉が話せない年齢の子供達の預かり(1.2歳児)を担当しました。男の子と女の子、また年齢や性格によっておもちゃや絵本などの好みがはっきり分かれていて、自分の好きなものや場所で楽しそうに遊んでいました。

2つ目は12/5.6に行われた「みらいろ冬のごほうびマルシェ」の準備、当日の運営です。コロナ渦で外出が制限される中お家時間を楽しんでもらおうと、スタッフおすすめの商品を全国から取り寄せ販売しました。野菜や加工食品、お菓子に加え、地元の方の手作りアクセサリーや雑貨を販売しました。お弁当やパン、おつまみセットなど当日の朝仕入れる岐阜県の商品も多く、直接出店者の方にお話を伺えたことは貴重な経験でした。
当日はレジを担当し、親子連れや学校終わりの学生、年配の方など幅広い年代の方と関わる機会がありました。両日共に大盛況で、2日目の午前中にはほとんどの商品が完売してしまいました。素材の味が活かされているお弁当や、もちもちのえごまワッフルがとても美味しかったです!当日のお手伝いだけでなく、準備段階から関わらせていただいて、仕入れ先との連絡や商品管理、広報等、イベント成功に向けての段取りを知れたことも大きな学びになりました。

3つ目はみらいろが運営する下呂市魅力発信サイト「POKAPOKA」のライターの仕事です。今回は東京から「金山」という地域に移住し、民泊・コミュニティカフェを始めた方にお話を伺い記事にしました。
インタビューでは読み手を意識し、限られた時間で質問内容や質問の仕方を変えながら、より深くお話を伺っていくことが面白くもあり難しかったです。記事作成では表現の仕方や言葉一つで受け取る側の印象が変わるため、伺ったお話をわかりやすくまとめることに時間がかかりました。取材の後には、車で通ることができない昔ながらの生活道がそのまま残っている「筋骨」にも案内していただき、町歩きを楽しみました。一歩路地に入ると迷路のように道が入り組んでいて、レトロ感あふれる建物や風景が広がり、タイムスリップしたような気分が味わえました!

■滞在中の暮らしは、どうでしたか?

滞在先は下呂駅近くのゲストハウスでした。滞在中にはオーナーや他の宿泊者の方、地元の方と一緒にご飯を食べたり、最終日は近くの貸し別荘でお好み焼きパーティーをしていただきとても楽しかったです!
また、休日は温泉巡りをしたり、市役所の方には飛騨高山や白川郷に連れてっていただきました。白川郷は雪がうっすら積もっていて、茅葺屋根の修復を行っているところも見学でき貴重な経験でした!

飲食店では元地域おこし協力隊で移住した方が家族で営業しているカレー屋さん「咖喱奔放」が印象に残っています。
下呂市から車で30分程かかり、こんなところに?という場所にポツンとあります。しかし一歩入ると異国の雰囲気で、古民家を改装しているため畳や柱などは残しつつ、お店の至る所に工夫が見られます。ランチもディナーも完全予約制が特徴です。オーナーさんはとても気さくな方で、地元の食材を使ったカレーは日替わりで選ぶことができ、スパイシーでとても美味しかったです!また、市役所の方と下呂の郷土料理である「鶏ちゃん」も食べに行くことができ、郷土料理を堪能しました!」

 

■地域の方々とはどんな交流がありましたか?

2週間の滞在で勤務先のみらいろのスタッフの方だけでなく、下呂市役所、地域おこし協力隊、地元に住んでいる方、移住してきた方など本当に多くの出会いがありました。
岐阜県は初めてで初日はどんな生活になるのか、不安もありましたが皆さんにとても温かく迎えていただき、嬉しかったです。
仕事について、プライベートについて、下呂での暮らしについて、人生について、たくさん話をしたことを覚えています。

■今回の滞在を一言で表すと?

「支え合い」です。下呂で幅広い年代のたくさんの方と出会うことが出来ました。
どのように働きたいか、生活したいかが人それぞれ違う中、お互いが尊重し合い支え合って暮らしていることを実感したからです。勤務先のみらいろでは子育て中のお母さんが活き活きと働いていました。皆さん温かくてパワフルで、オンオフを切り替えながら、仕事は個々のスキルを共有し合って助け合いながら進めていく姿が印象的でした。
他にも小さなコミュニティがたくさんあり、そこから新たな人脈や人と人との繋がりが広がっていくことを感じました。最終日、みらいろや市役所の方が駅まで送りに来ていただて、明日から出勤がなくなると思うと少し寂しくなりました…「またいつでも遊びに来てね」という言葉が本当に嬉しく、みらいろを選んで良かったと思うと同時に、また下呂の人達に会いに行こうと思いました。たくさんの方に支えられた2週間はあっという間で、学生生活最後のかけがえのない思い出です!

■今回の滞在で得た学びやこれからの人生で活かしていきたいこと

旅行以上、移住未満の経験ができることがワーホリの魅力です。今後の人生で経験するであろう結婚や子育てを実際にしている方々と一緒に働けたこと、様々な生き方をしている方と出会えたことで将来の選択肢の幅が広がった気がします。
移住した方は自分の軸を持ち、「やりたいこと、好きなこと」を仕事にしている方が多かったです。そしてその実現のために必要なスキルを持っていました。
ここに来なければわからなかった新たな気付きが多く、下呂での出会いや人脈を大切に、これからまた新たな気持ちで社会人生活をスタートさせたいと思います。また、下呂でお会いできることを楽しみにしています!